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PLAUDの録音は自分で文字起こしし直せる|Claude Code × MCPで誤変換を減らす手順
目次
PLAUDの文字起こしは、あとから自分でやり直せます。MCPを使うと、要約や全文テキストだけでなく、音声ファイルそのものを取り出せるからです。
同じ録音を、別の文字起こしにかけ直す。用語リストを添えて、固有名詞の誤変換を減らす。文字起こしの残り時間がゼロでも、録音さえ残っていればテキストにできる。
この記事で使うものは4つです。
- PLAUD本体と、PLAUDのアカウント
- PLAUD MCP
- AIエージェント(今回はClaude Code)
- OpenAIのAPIキー
無料のStarterプラン、残り3分という状態で試しました。
書いた人 サトシ 文字起こしサービスとAIレコーダーをたくさん検証している人
会議と記録に追われている非エンジニアです。音声入力や文字起こしAI、そして文字起こしを要約してくれるAIを使い倒したら、日々の業務がめっちゃ楽になりました。 その手応えから、文字起こしサービスもAIレコーダーも自腹で契約・購入し、同じ音源を入れて結果を見比べています。 音声入力は Aqua Voice を日常的に愛用し、議事録要約の NotebookLM は仕事でもプライベートでも1年以上活用中。 個人情報を扱う仕事柄、セキュリティや運営元の素性は人一倍シビアにチェックします。 このサイトは、その実測ログの置き場です。
先に、実測でわかったことを3つ。
- 必要なのはコマンド2回だけ。専用のプログラムは要らない(→手順)
- 用語リストを渡すと、正答率が43%から71%に上がった(→用語リスト)
- 平均的な正確さはPLAUDが上。ただし同じ音源でも結果が毎回変わる(→比べる)
検証には、正解が確定している架空の台本音源だけを使っています。
1. 音声そのものを取り出せる
PLAUDのMCPが返すのは、テキストだけではありません。音声ファイルのダウンロードURLも返ってきます。
ここが起点です。音声が手元に来るなら、文字起こしは何度でもやり直せます。
大事なのは、文字起こしされていない録音でも音声は残っている点です。
私のアカウントは無料のStarterプラン。残り時間は3分まで減り、直近の録音3本は文字起こしされないまま止まっていました。
それでも、音声ファイルのURLは問題なく取得できました。
まずは1本だけ、音声のURLが取れるか試してみてください。
2. 必要なのはコマンド2回だけ
専用のプログラムは要りません。ダウンロードと文字起こしで、コマンドは2回です。
流れは4つに分かれます。
- 録音を名前や日付で探す(MCP)
- 音声ファイルのURLを受け取る(MCP)
- URLから音声をダウンロードする(コマンド1回目)
- 音声を文字起こしのAPIに送る(コマンド2回目)
81秒の録音で実測したところ、ダウンロードが0.43秒、文字起こしが5.1秒でした。合わせて6秒ほどです。
コマンドの中身を覚える必要はありません。AIエージェントに「この録音を文字起こしして」と頼めば、その場で書いて実行してくれます。
APIキーの用意だけは先に済ませてください。ここが唯一、最初の一度だけ手間のかかる場所です。
3. まず素のまま起こしてみる
何も渡さずに文字起こしすると、専門用語と人名が崩れます。
正解が確定している台本音源で測りました。採点対象は21語です。素のまま送った結果は9/21で43%でした。
崩れ方はこうなります。
| 話した言葉 | 出てきた文字 |
|---|---|
| 笠原 | カサラス |
| 稟議 | 臨時 |
| 与信 | 予診 |
| 粗利 | あらり |
| 石動 | 石部 |
音は合っているのに、字が違う。この型が半分以上を占めていました。
日常語はほぼ正確です。困るのは、議事録で意味を持つ言葉だけが崩れること。人名、社内の略語、書類名。まさに後から検索したくなる語が消えます。
自分の録音を1本、何も渡さずに起こしてみてください。どの語が崩れるかがわかります。
4. 用語リストを渡す
出てくる語を先に伝えるだけで、正答率は43%から71%に上がります。
同じ音源に、21語のリストを添えて送り直しました。結果は15/21です。直ったのは6語でした。
| 話した言葉 | リストなし | リストあり |
|---|---|---|
| 笠原 | カサラス | 笠原 |
| 稟議 | 臨時 | 稟議 |
| 決裁 | 決済 | 決裁 |
| 粗利 | あらり | 粗利 |
| 按分 | 案分 | 按分 |
| 石動 | 石部 | 石動 |
リストの作り方は難しくありません。その録音に出てくる言葉を書き出すだけです。
- 人名(読みにくい姓は特に)
- 社内の略語
- 書類名や業務用語
- 取引先や製品の名前
会議の前に議題を見れば、だいたい書けます。まずは自分の職場の固有名詞を10語だけ書き出してみてください。それだけで誤変換はかなり減ります。
5. 用語リストの落とし穴
多く渡すほど良い、ではありません。その録音に出る語だけを渡します。
別分野の用語を86語ぶん渡して、同じ音源を起こしてみました。結果は、リストなしより悪くなっています。
| 冒頭の一言 | |
|---|---|
| 正解 | じゃあ定例始めます |
| リストなし | じゃあ手入れ始めます |
| 分野違いのリスト | じゃあケアレ始めます |
リストに入れた語が、音の近い場所に引き寄せられます。無関係な語ほど、無関係な場所に現れる。会議の冒頭が崩れると、議事録の見出しから狂います。
同じ現象は、正しいリストでも起きました。「月次の棚卸」と話した箇所が、リストの「引き継ぎ」を拾って「引き継ぎの棚卸」になっています。
もともと正しく出ていた箇所ではないので実害は小さいもの。それでも、リストの語が引っぱられること自体は起きます。
そして、音が同じ語はどうやっても直りません。「決裁」と「決済」、「保証」と「補償」。声にした時点で区別がつかないためです。
リストは一度作れば使い回せます。職場ごとに1つ、テキストファイルで持っておくと楽です。
6. 1時間を超える録音は分割する
分数ではなく、ファイルサイズで判断します。上限は25MBです。
109分の録音で試しました。ダウンロードした時点で25.03MB。わずかに上限を超えています。
ここで意外な結果が出ました。音質を落として容量を減らそうとしたところ、1バイトも減りません。
元の音源がすでに16kHz・モノラル・32kbpsだったためです。
PLAUDの音源はビットレートが一定ではありません。実測した3本はこうでした。
| 録音 | 長さ | ビットレート |
|---|---|---|
| 台本音源 | 74秒 | 56.9 kbps |
| 長時間録音 | 109分 | 32.0 kbps |
| 取り込み音源 | 81秒 | 32.1 kbps |
同じ本体で録った音でも違います。つまり「何分まで送れるか」は一律に言えません。
- 56.9kbpsなら、25MBで約61分
- 32.0kbpsなら、25MBで約109分
対処は分割です。60分ごとに切ると、109分の録音が13.7MBと11.3MBの2つになりました。
切るだけなので音は作り直しません。109分の録音でも0.5秒で終わります。
文字起こしは60分ぶんが59秒、49分ぶんが41秒。合わせて51,647字が返ってきました。
長い録音を試すなら、まずファイルサイズを見てください。25MB以内ならそのまま送れます。
7. PLAUD本体とどちらが正確か
平均的にはPLAUDが上です。同じ台本音源・同じ21語で測った結果を並べます。
| 条件 | 正答率 |
|---|---|
| PLAUD(カスタム用語を登録) | 86% |
| API(用語リストを渡す) | 71% |
| PLAUD(登録なし) | 48% |
| API(リストなし) | 43% |
登録も何もしない素の状態なら、ほぼ互角です。差がつくのは、どちらも用語を教えたあと。PLAUDのほうが伸びます。
仕組みが違うためです。PLAUDのカスタム用語は、登録した語を優先して当てにいきます。
APIに渡すリストは「こういう語が出ます」と伝える参考情報。強制力がありません。
もうひとつ、APIには明確な弱点がありました。英字の略語が直りません。
| 話した言葉 | API(リストあり) | PLAUD |
|---|---|---|
| ROI | ROE | ROI |
| PoC | 主要ペルソナ | PoC |
| ASAP | SAP | ASAP |
リストに ROI・PoC・ASAP を明記したうえで3回試しましたが、1つも直りませんでした。金額や指標の名前が変わると、議事録としては使えません。
精度を理由にAPIを選ぶ根拠はない、というのが実測の結論です。
8. 同じ音源でも結果が変わる
ここは書いておかなければ不公平なので、正直に書きます。PLAUDは同じ音源でも実行ごとに結果が変わります。
私のライブラリには、同じ音声を3回アップロードしたファイルが残っていました。3つの文字起こしを並べたところ、3つとも違いました。
| 箇所 | 1回目 | 2回目 | 3回目 |
|---|---|---|---|
| ゴシック | ゴシッコ | ゴシック | ゴシック |
| 創出/送付 | 創出 | 送付 | 創出 |
| そうすると | そうこすと | そうこすと | そうすると |
| 話者の割り当て | 1人目中心 | 2人目中心 | 2人目中心 |
文字だけでなく、誰が話したかの割り当てまで変わっています。
一方、APIは同じ音声・同じリストで3回投げて、3回とも1文字も違いませんでした。文字数は3回とも1,163字、英字略語の出方まで同一です。
つまり前の節の86%も、1回の測定です。実行ごとに幅があります。
- 平均的な正確さ … PLAUDが上
- 同じ結果が返るか … APIが上
やり直しや比較をしたいならAPI、一度きちんと取れれば十分ならPLAUD。用途で分かれます。
業務では、たいてい一度取れれば足ります。その1回が実用水準にあるなら、ブレは大きな問題になりません。
9. いくらかかるか
1時間の録音で、約43円です。
文字起こしのAPIは1分あたり0.0045ドル。1ドル160円で換算すると1時間あたり約43円になります。
109分の録音を実際に処理したときは約0.49ドル、80円ほどでした。
PLAUDの文字起こし時間を買い足す場合と比べます。
| 方法 | 1時間あたり |
|---|---|
| API | 約43円 |
| 追加パッケージ600分 | 約200円 |
| 追加パッケージ6,000分 | 約150円 |
金額だけならAPIが3倍から4倍安い計算です。
ただし追加パッケージで買っているのは自動処理で、要約まで含まれます。同じものを比べているわけではありません。
文字起こしのAPIは、ここで使ったOpenAIだけではありません。
DeepgramのNova-3は1分あたり0.0043ドル、1時間で約42円。ほぼ同額です。日本語の実測はDeepgramで日本語を文字起こしにまとめました。
GoogleのGemini 3.5 Transcribeは1分0.005ドル、1時間で約48円です。
日本語の業務語には最も強い一方、50分を超えると出力が壊れます(Gemini 3.5 Transcribeの日本語精度)。
価格もモデルも変わります。ここに書いた数字は2026年8月31日時点のものです。
10. どちらを選ぶか
録音する時間と、手間をどこまでかけたいかで決まります。
PLAUDのプランを上げる- 録音したら勝手に文字起こしが終わっている
- 要約とアクション項目も一緒に付いてくる
- 用語を登録すれば正確さも最上位
- 準備はプランの契約だけ
- 費用は1時間あたり約43円
- 同じ入力なら必ず同じ結果が返る
- テキストが手元のファイルとして残る
- APIキーの用意と、最初の設定に手間がかかる
- 英字の略語は直せない
無料のStarterプランは月300分です。週に1本の会議なら足ります。私は3か月とも超えました。月に10時間から20時間ほど録っています。
超えたぶんをどうするか。ここで初めて、プランを上げるかAPIを使うかの選択になります。
そしてどちらを選ぶにせよ、本体がなければ始まりません。月300分の無料枠は、本体を買うと付いてくるものです。
会議のあと、要点を思い出せなくて困ったことがあるなら、本体を持つところからです。文字起こしのやり直しができるのは、録音が残っている人だけの選択肢になります。
本体購入で月300分の文字起こしが付く。超えた分はAPIで1時間43円から補える
PLAUD Note を公式サイトで見るまとめ
PLAUDのMCPは音声ファイルそのものを渡してくれます。だから文字起こしは、あとから何度でもやり直せます。
- コマンド2回で、ダウンロードから文字起こしまで終わる
- 用語リストを渡すと、正答率が43%から71%になる
- リストは、その録音に出る語だけを入れる。別分野の語は逆効果
- 25MBを超えたら60分で分割する。切るだけなら0.5秒
- 費用は1時間あたり約43円
平均的な正確さはPLAUDが上でした。ただしPLAUDは同じ音源でも結果が変わり、APIは何度やっても同じ結果を返します。
やり直せること。これがいちばんの収穫でした。。文字起こしの枠を使い切っても、録音さえ残っていればテキストにできます。
よくある質問
PLAUDのMCPから音声ファイルそのものを取り出せますか?
取り出せます。録音を指定すると、要約や全文テキストだけでなく、音声ファイルのダウンロードURLが返ってきます。有効期限があるため、受け取ったらその場で使う前提です。このURLは第三者に渡さないでください。誰でもその音声を再生できてしまいます。
無料プランでも音声を取り出せますか?
今回は無料のStarterプランで確認しました。文字起こしの残り時間が3分まで減った状態でも、音声ファイルのURLは問題なく取得できています。文字起こしの枠を使い切っても、録音そのものは残っていて、あとから取り出せます。
専用のプログラムが必要ですか?
要りません。今回の検証では curl というコマンドを2回使うだけで、ダウンロードから文字起こしまで完了しました。1時間を超える録音を分割するときだけ、ffmpeg を追加で使います。どちらもAIエージェントに頼めばその場で書いてくれます。
何分までの録音を一度に送れますか?
分数ではなくファイルサイズで決まります。上限は25MBです。PLAUDの音源はビットレートが一定ではなく、実測では56.9kbpsのものと32.0kbpsのものがありました。前者なら約61分、後者なら約109分が目安になります。迷ったらファイルサイズを見てください。
PLAUD本体の文字起こしと、どちらが正確ですか?
同じ台本音源・同じ21語で測った1回の結果では、PLAUDのカスタム用語を登録した状態が86%、APIに用語リストを渡した状態が71%でした。平均的にはPLAUDが上です。ただしPLAUDは同じ音源でも実行ごとに結果が変わるため、この数値には幅があります。
費用はどのくらいかかりますか?
文字起こしのAPIは1分あたり0.0045ドルです。1ドル160円で換算すると1時間あたり約43円になります。109分の録音を実際に処理したときは約0.49ドル、日本円で80円ほどでした。いずれも2026年8月31日時点の価格です。