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小型のAIレコーダーから音声の波が二手に伸びるイラスト。上の流れはそのまま不揃いなグレーのテキストへ、下の流れは琥珀色の用語カード4枚を通ってきれいに揃ったteal色のテキストとチェックマークへ変わる。文字は入れず、同じ録音でも用語リストを通すと結果が整うことを表す

PLAUDの録音は自分で文字起こしし直せる|Claude Code × MCPで誤変換を減らす手順

公開: 2026年8月31日 / 更新: 2026年9月7日

目次
  1. 1. 音声そのものを取り出せる
  2. 2. 必要なのはコマンド2回だけ
  3. 3. まず素のまま起こしてみる
  4. 4. 用語リストを渡す
  5. 5. 用語リストの落とし穴
  6. 6. 1時間を超える録音は分割する
  7. 7. PLAUD本体とどちらが正確か
  8. 8. 同じ音源でも結果が変わる
  9. 9. いくらかかるか
  10. 10. どちらを選ぶか
  11. まとめ

PLAUDの文字起こしは、あとから自分でやり直せます。MCPを使うと、要約や全文テキストだけでなく、音声ファイルそのものを取り出せるからです。

同じ録音を、別の文字起こしにかけ直す。用語リストを添えて、固有名詞の誤変換を減らす。文字起こしの残り時間がゼロでも、録音さえ残っていればテキストにできる。

この記事で使うものは4つです。

  1. PLAUD本体と、PLAUDのアカウント
  2. PLAUD MCP
  3. AIエージェント(今回はClaude Code)
  4. OpenAIのAPIキー

無料のStarterプラン、残り3分という状態で試しました。

運営者satoshiのアイコン 書いた人 サトシ 文字起こしサービスとAIレコーダーをたくさん検証している人

会議と記録に追われている非エンジニアです。音声入力や文字起こしAI、そして文字起こしを要約してくれるAIを使い倒したら、日々の業務がめっちゃ楽になりました。 その手応えから、文字起こしサービスもAIレコーダーも自腹で契約・購入し、同じ音源を入れて結果を見比べています。 音声入力は Aqua Voice を日常的に愛用し、議事録要約の NotebookLM は仕事でもプライベートでも1年以上活用中。 個人情報を扱う仕事柄、セキュリティや運営元の素性は人一倍シビアにチェックします。 このサイトは、その実測ログの置き場です。

先に、実測でわかったことを3つ。

  1. 必要なのはコマンド2回だけ。専用のプログラムは要らない(→手順
  2. 用語リストを渡すと、正答率が43%から71%に上がった(→用語リスト
  3. 平均的な正確さはPLAUDが上。ただし同じ音源でも結果が毎回変わる(→比べる

検証には、正解が確定している架空の台本音源だけを使っています。

1. 音声そのものを取り出せる

PLAUDのMCPが返すのは、テキストだけではありません。音声ファイルのダウンロードURLも返ってきます。

ここが起点です。音声が手元に来るなら、文字起こしは何度でもやり直せます。

大事なのは、文字起こしされていない録音でも音声は残っている点です。

私のアカウントは無料のStarterプラン。残り時間は3分まで減り、直近の録音3本は文字起こしされないまま止まっていました。

それでも、音声ファイルのURLは問題なく取得できました。

まずは1本だけ、音声のURLが取れるか試してみてください。

2. 必要なのはコマンド2回だけ

専用のプログラムは要りません。ダウンロードと文字起こしで、コマンドは2回です。

流れは4つに分かれます。

  1. 録音を名前や日付で探す(MCP)
  2. 音声ファイルのURLを受け取る(MCP)
  3. URLから音声をダウンロードする(コマンド1回目)
  4. 音声を文字起こしのAPIに送る(コマンド2回目)
PLAUDの録音を自分で文字起こしし直す4つの手順を示した図。録音を探す、音声のURLを受け取る、ここまでがMCPの担当。ダウンロードする、APIに送る、ここはコマンド2回。81秒の録音ではダウンロード0.43秒、文字起こし5.1秒だった
MCPが2つ、コマンドが2つ

81秒の録音で実測したところ、ダウンロードが0.43秒、文字起こしが5.1秒でした。合わせて6秒ほどです。

コマンドの中身を覚える必要はありません。AIエージェントに「この録音を文字起こしして」と頼めば、その場で書いて実行してくれます。

APIキーの用意だけは先に済ませてください。ここが唯一、最初の一度だけ手間のかかる場所です。

3. まず素のまま起こしてみる

何も渡さずに文字起こしすると、専門用語と人名が崩れます。

正解が確定している台本音源で測りました。採点対象は21語です。素のまま送った結果は9/21で43%でした。

崩れ方はこうなります。

話した言葉出てきた文字
笠原カサラス
稟議臨時
与信予診
粗利あらり
石動石部

音は合っているのに、字が違う。この型が半分以上を占めていました。

日常語はほぼ正確です。困るのは、議事録で意味を持つ言葉だけが崩れること。人名、社内の略語、書類名。まさに後から検索したくなる語が消えます。

自分の録音を1本、何も渡さずに起こしてみてください。どの語が崩れるかがわかります。

4. 用語リストを渡す

出てくる語を先に伝えるだけで、正答率は43%から71%に上がります。

同じ音源に、21語のリストを添えて送り直しました。結果は15/21です。直ったのは6語でした。

話した言葉リストなしリストあり
笠原カサラス笠原
稟議臨時稟議
決裁決済決裁
粗利あらり粗利
按分案分按分
石動石部石動

リストの作り方は難しくありません。その録音に出てくる言葉を書き出すだけです。

  1. 人名(読みにくい姓は特に)
  2. 社内の略語
  3. 書類名や業務用語
  4. 取引先や製品の名前

会議の前に議題を見れば、だいたい書けます。まずは自分の職場の固有名詞を10語だけ書き出してみてください。それだけで誤変換はかなり減ります。

5. 用語リストの落とし穴

多く渡すほど良い、ではありません。その録音に出る語だけを渡します。

別分野の用語を86語ぶん渡して、同じ音源を起こしてみました。結果は、リストなしより悪くなっています。

冒頭の一言
正解じゃあ定例始めます
リストなしじゃあ手入れ始めます
分野違いのリストじゃあケアレ始めます

リストに入れた語が、音の近い場所に引き寄せられます。無関係な語ほど、無関係な場所に現れる。会議の冒頭が崩れると、議事録の見出しから狂います。

同じ現象は、正しいリストでも起きました。「月次の棚卸」と話した箇所が、リストの「引き継ぎ」を拾って「引き継ぎの棚卸」になっています。

もともと正しく出ていた箇所ではないので実害は小さいもの。それでも、リストの語が引っぱられること自体は起きます。

そして、音が同じ語はどうやっても直りません。「決裁」と「決済」、「保証」と「補償」。声にした時点で区別がつかないためです。

リストは一度作れば使い回せます。職場ごとに1つ、テキストファイルで持っておくと楽です。

6. 1時間を超える録音は分割する

分数ではなく、ファイルサイズで判断します。上限は25MBです。

109分の録音で試しました。ダウンロードした時点で25.03MB。わずかに上限を超えています。

ここで意外な結果が出ました。音質を落として容量を減らそうとしたところ、1バイトも減りません

元の音源がすでに16kHz・モノラル・32kbpsだったためです。

PLAUDの音源はビットレートが一定ではありません。実測した3本はこうでした。

録音長さビットレート
台本音源74秒56.9 kbps
長時間録音109分32.0 kbps
取り込み音源81秒32.1 kbps

同じ本体で録った音でも違います。つまり「何分まで送れるか」は一律に言えません。

  • 56.9kbpsなら、25MBで約61分
  • 32.0kbpsなら、25MBで約109分

対処は分割です。60分ごとに切ると、109分の録音が13.7MBと11.3MBの2つになりました。

切るだけなので音は作り直しません。109分の録音でも0.5秒で終わります。

文字起こしは60分ぶんが59秒、49分ぶんが41秒。合わせて51,647字が返ってきました。

長い録音を試すなら、まずファイルサイズを見てください。25MB以内ならそのまま送れます。

7. PLAUD本体とどちらが正確か

平均的にはPLAUDが上です。同じ台本音源・同じ21語で測った結果を並べます。

条件正答率
PLAUD(カスタム用語を登録)86%
API(用語リストを渡す)71%
PLAUD(登録なし)48%
API(リストなし)43%
同じ台本音源を同じ21語で採点した比較図。APIはリストなしで9語43パーセント、21語のリストありで15語71パーセント。PLAUDは登録なしで48パーセント、カスタム用語ありで86パーセント
差がつくのは、用語を教えたあと

登録も何もしない素の状態なら、ほぼ互角です。差がつくのは、どちらも用語を教えたあと。PLAUDのほうが伸びます。

仕組みが違うためです。PLAUDのカスタム用語は、登録した語を優先して当てにいきます。

APIに渡すリストは「こういう語が出ます」と伝える参考情報。強制力がありません。

もうひとつ、APIには明確な弱点がありました。英字の略語が直りません

話した言葉API(リストあり)PLAUD
ROIROEROI
PoC主要ペルソナPoC
ASAPSAPASAP

リストに ROI・PoC・ASAP を明記したうえで3回試しましたが、1つも直りませんでした。金額や指標の名前が変わると、議事録としては使えません。

精度を理由にAPIを選ぶ根拠はない、というのが実測の結論です。

8. 同じ音源でも結果が変わる

ここは書いておかなければ不公平なので、正直に書きます。PLAUDは同じ音源でも実行ごとに結果が変わります

私のライブラリには、同じ音声を3回アップロードしたファイルが残っていました。3つの文字起こしを並べたところ、3つとも違いました。

箇所1回目2回目3回目
ゴシックゴシッコゴシックゴシック
創出/送付創出送付創出
そうするとそうこすとそうこすとそうすると
話者の割り当て1人目中心2人目中心2人目中心

文字だけでなく、誰が話したかの割り当てまで変わっています。

一方、APIは同じ音声・同じリストで3回投げて、3回とも1文字も違いませんでした。文字数は3回とも1,163字、英字略語の出方まで同一です。

つまり前の節の86%も、1回の測定です。実行ごとに幅があります。

  • 平均的な正確さ … PLAUDが上
  • 同じ結果が返るか … APIが上

やり直しや比較をしたいならAPI、一度きちんと取れれば十分ならPLAUD。用途で分かれます。

業務では、たいてい一度取れれば足ります。その1回が実用水準にあるなら、ブレは大きな問題になりません。

9. いくらかかるか

1時間の録音で、約43円です。

文字起こしのAPIは1分あたり0.0045ドル。1ドル160円で換算すると1時間あたり約43円になります。

109分の録音を実際に処理したときは約0.49ドル、80円ほどでした。

PLAUDの文字起こし時間を買い足す場合と比べます。

方法1時間あたり
API約43円
追加パッケージ600分約200円
追加パッケージ6,000分約150円

金額だけならAPIが3倍から4倍安い計算です。

ただし追加パッケージで買っているのは自動処理で、要約まで含まれます。同じものを比べているわけではありません。

文字起こしのAPIは、ここで使ったOpenAIだけではありません。

DeepgramのNova-3は1分あたり0.0043ドル、1時間で約42円。ほぼ同額です。日本語の実測はDeepgramで日本語を文字起こしにまとめました。

GoogleのGemini 3.5 Transcribeは1分0.005ドル、1時間で約48円です。

日本語の業務語には最も強い一方、50分を超えると出力が壊れます(Gemini 3.5 Transcribeの日本語精度)。

価格もモデルも変わります。ここに書いた数字は2026年8月31日時点のものです。

10. どちらを選ぶか

録音する時間と、手間をどこまでかけたいかで決まります。

PLAUDのプランを上げる
  • 録音したら勝手に文字起こしが終わっている
  • 要約とアクション項目も一緒に付いてくる
  • 用語を登録すれば正確さも最上位
  • 準備はプランの契約だけ
APIで自分で起こす
  • 費用は1時間あたり約43円
  • 同じ入力なら必ず同じ結果が返る
  • テキストが手元のファイルとして残る
  • APIキーの用意と、最初の設定に手間がかかる
  • 英字の略語は直せない

無料のStarterプランは月300分です。週に1本の会議なら足ります。私は3か月とも超えました。月に10時間から20時間ほど録っています。

超えたぶんをどうするか。ここで初めて、プランを上げるかAPIを使うかの選択になります。

そしてどちらを選ぶにせよ、本体がなければ始まりません。月300分の無料枠は、本体を買うと付いてくるものです。

会議のあと、要点を思い出せなくて困ったことがあるなら、本体を持つところからです。文字起こしのやり直しができるのは、録音が残っている人だけの選択肢になります。

本体購入で月300分の文字起こしが付く。超えた分はAPIで1時間43円から補える

PLAUD Note を公式サイトで見る

まとめ

PLAUDのMCPは音声ファイルそのものを渡してくれます。だから文字起こしは、あとから何度でもやり直せます。

  • コマンド2回で、ダウンロードから文字起こしまで終わる
  • 用語リストを渡すと、正答率が43%から71%になる
  • リストは、その録音に出る語だけを入れる。別分野の語は逆効果
  • 25MBを超えたら60分で分割する。切るだけなら0.5秒
  • 費用は1時間あたり約43円

平均的な正確さはPLAUDが上でした。ただしPLAUDは同じ音源でも結果が変わり、APIは何度やっても同じ結果を返します。

やり直せること。これがいちばんの収穫でした。。文字起こしの枠を使い切っても、録音さえ残っていればテキストにできます。

よくある質問

PLAUDのMCPから音声ファイルそのものを取り出せますか?

取り出せます。録音を指定すると、要約や全文テキストだけでなく、音声ファイルのダウンロードURLが返ってきます。有効期限があるため、受け取ったらその場で使う前提です。このURLは第三者に渡さないでください。誰でもその音声を再生できてしまいます。

無料プランでも音声を取り出せますか?

今回は無料のStarterプランで確認しました。文字起こしの残り時間が3分まで減った状態でも、音声ファイルのURLは問題なく取得できています。文字起こしの枠を使い切っても、録音そのものは残っていて、あとから取り出せます。

専用のプログラムが必要ですか?

要りません。今回の検証では curl というコマンドを2回使うだけで、ダウンロードから文字起こしまで完了しました。1時間を超える録音を分割するときだけ、ffmpeg を追加で使います。どちらもAIエージェントに頼めばその場で書いてくれます。

何分までの録音を一度に送れますか?

分数ではなくファイルサイズで決まります。上限は25MBです。PLAUDの音源はビットレートが一定ではなく、実測では56.9kbpsのものと32.0kbpsのものがありました。前者なら約61分、後者なら約109分が目安になります。迷ったらファイルサイズを見てください。

PLAUD本体の文字起こしと、どちらが正確ですか?

同じ台本音源・同じ21語で測った1回の結果では、PLAUDのカスタム用語を登録した状態が86%、APIに用語リストを渡した状態が71%でした。平均的にはPLAUDが上です。ただしPLAUDは同じ音源でも実行ごとに結果が変わるため、この数値には幅があります。

費用はどのくらいかかりますか?

文字起こしのAPIは1分あたり0.0045ドルです。1ドル160円で換算すると1時間あたり約43円になります。109分の録音を実際に処理したときは約0.49ドル、日本円で80円ほどでした。いずれも2026年8月31日時点の価格です。